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マンション管理士の資格は将来的にニーズが高まるから取っておいて損はない?

   

日本全国にはマンションが多数建設されています。自宅の周辺にマンションのある人がほとんどのはずです。マンションはいろいろな住民が生活しているので、マネジメントが大変重要になります。

マンションの管理・運営に関する資格はいくつかあって、その中の一つにマンション管理士があります。

マンションに関するさまざまなトラブル・課題について、法的な観点からアドバイスを行うのが主な任務です。国家資格の中の一つで、難易度が高いといわれています。

ここではマンション管理士の資格でできること資格を生かしてどう活躍できるかについてみていきます。今後需要が高まるといわれているので、要注目の資格といえます。

マンション管理士の仕事内容と働き方

マンションには大抵の場合、管理組合があります。マンションの資産価値をできるだけ低下させることなく、住民が快適に生活できる環境づくりが目的です。

しかし管理組合はマンションに住んでいる人たちによって構成されているので、組合員の中でマンション管理に関する専門的な知識を持っている人は少ないでしょう。

このような人たちに専門知識を駆使してアドバイスをし、できるだけ長くマンションで暮らせるようにコンサルティングするのが主な任務です。具体的な業務内容は多岐にわたりますので、以下で詳しくみていきます。

1. マンション管理業者の従業員として

マンション管理士の働き方は大きく分けて2種類あります。

それは

  • 管理会社などに勤務するスタイル
  • 独立開業で働く場合

の2つです。

会社勤務をするのであれば、管理会社のほかにも不動産会社も候補になります。

管理会社で勤務する場合、マンション管理全般を担当します。共用スペースの維持管理や住人同士でトラブルが発生した場合には仲裁に入ることもあります。何か要望があった場合、それに対応するのが主な働き方になります

2. 管理規約の更新・見直し

管理組合の運営は管理規約に基づき実施されます。管理規約は定期的に見直されますが、マンション管理士が担当することも多いです。時代環境や住人のライフスタイルに応じて、新しい管理規約に見直されます。

また昭和57年に当時の建設省が、標準管理規約を策定しました。それまでは販売会社や管理会社が勝手に規約を作成していました。

しかし統一性がなかったので、ガイドラインとして標準管理規約が作られました。この標準管理規約は過去に何度か改正されていたので、そのたびに自分たちの管理規約を見直す必要もあります。

3. 顧問業務

マンション管理士の中には資格を生かして、独立開業しているケースも少なくありません。実際インターネットに検索をかけると、「マンション管理士事務所」のホームページがいくつかヒットします。

独立開業しているマンション管理士を見ると、顧問業務を請け負っているケースが多いです。

この場合マンションの管理組合の顧問という形になります。管理組合独力で対処しきれない問題が発生した場合、顧問であるマンション管理士のところへ相談に訪れます。そこで法的な観点から、適切なアドバイスを行います。

4. 管理委託契約の更新・見直し

マンションによっては、自分たちで管理できないとして専門の管理会社に委託するケースも珍しくありません。

もし管理会社に委託する場合、マンション標準管理委託契約書という書面を作成し、締結するのが一般的です。この管理委託契約書の作成をマンション管理士が担当します。

また契約書には期限がありますので、更新に関連する内容の見直しなどでマンション管理士がかかわることも多いです。

5. 独占業務ではない

マンション管理士は独占業務ではないので、資格なしでも上で紹介した仕事はできます。

ただし資格があれば、客観的に専門知識を持っていることの証明になります。ですから、例えば管理会社や不動産会社に就職する際には、有力な武器になりえます。

6. 宅建士や建築士など不動産関連と並行して取得すると相乗効果がある

マンション管理士の資格だけで独立開業するのも不可能ではありません。しかし安定した報酬を得るためには、より手広く仕事を担当できたほうがいいです。

そこで自分で事務所を開業しているマンション管理士の中には、他の関連する資格も取得している場合もあります。具体的には宅建や建築士などの資格を持っていると、幅広い業務を担当できるでしょう。

マンション管理士ができた背景

マンション管理士という資格が作られた背景には、2001年に施行されたマンション管理適正化法があります。法律が施行されたのは、マンションにおける良好な住環境を確保するために専門知識を持った人が必要となったためです。

日本全国には

  • 実に500万戸を超えるマンションがあるといわれている
  • その中で築20年を超えているのが4戸に1戸
  • 築30年超えまで10年未満という物件でも100万戸を超えている

ようです。

このような建物で今後長期に生活するためには、大規模修繕が必要です。修繕するにあたって専門知識を持った人材が必要、そこでマンション管理士という国家資格を作り、育成する方針が立てられたのです。

日本全国にマンションの管理組合は10万を超えているといいます。彼らは必ずしもマンション管理の専門家ではありません。彼らの活動をサポートする意味でも、マンション管理士は求められています。

マンション管理士の資格取得難易度は?

マンション管理士になるためには、国家試験を受けて合格する必要があります。そうなるとこれから資格取得を目指そうと思っている人が気になるのは、試験の難易度ではありませんか?

難易度について以下で詳しくみていきますが、決して簡単な道のりではないと思った方がいいです。逆に言えばそう簡単に取得できない資格だからこそ、持っていると大きな武器になりうるとも言えます。

難易度は?

マンション管理士の国家試験は、年度によって若干異なりますが、

  • 毎年約2万人が受験
  • 合格者は代々毎年一緒で、1500人前後
  • 合格率でみると、だいたい例年7~9%台

で推移しています。

マンション管理士の試験は9400円の受験手数料を支払えば、基本的にだれでも受験できます。しかしそれでも毎年合格者が全体の1割も満たないのは、国家試験の中でもトップクラスで難易度の高い試験といえます。試験範囲がかなり広いですし、法改正などもありますので勉強すべきことが多く、なかなか合格できない人も多いわけです。

合格までの目安時間

上で紹介したように受験者に対して合格者が1割にも満たないですから、付け焼き刃的な勉強ではなかなか合格できないでしょう。合格できるまでどのくらいの期間が必要かは、人によって異なります。

しかし一つ目安とされているのが、600時間程度の学習時間というものです。この条件を満たすためには少なく見積もっても半年・できれば1年前から準備を進める必要があります。

マンション管理士の試験は例年、11月下旬から12月上旬にかけて実施されています。そうなると年が明けて1月くらいから勉強を進めたほうがいいでしょう。

2月くらいまでに自分に合った学習ペース・スタイルを見つけて、10月くらいまで学力を高めるために時間を費やしましょう。そして11月に入って最後の1か月間で、最終的な仕上げをすれば、試験当日まで十分間に合うでしょう。

試験内容

マンション管理士の国家試験に合格するためには、前もって準備する必要があるとすでに紹介しました。その理由として、マンション管理士の試験範囲は広範にわたるからです。試験問題はあらかじめ発表されますが、毎年それなりの勉強量が要求されます。

1. マンションの法令や実務に関すること

例えば2007年度に出題された問題でみると、区分所有権・民法・不動産登記法・マンション建替円滑化法・マンション管理適正化法・建築基準法・都市計画法・水道法・消防法と関連法規に関する問いが出ています。

2. マンション管理の適正化推進に関する法律と管理組合の運営円滑化に関すること

そのほかにも、中高層共同住宅標準管理規約やマンション管理組合の運営など、スムーズにマンション管理を進める方法についても出題されています。

3. マンションの建物、付帯設備、構造に関すること

加えて、マンションの建築物の構造や形質に関する問題も出ています。

4. 具体的な問題数

マンション管理士の国家試験は50問出題され、1問1点で採点されます。合格点は年度によって変わりますが、だいたい34~38点がボーダーラインといわれています

7割前後の正答率が要求されますので、いかに試験対策を入念に行うことが重要かお分かりでしょう。

マンション管理士の必要性

高齢化社会の問題はニュースでもしばしば取り上げられているので、ご存知の方も多いでしょう。しかし高齢化は何も人に限った問題ではないです。マンションの高齢化も進んでいます。

管理士ができた背景とは

マンションが日本で初めて建設されてから50年以上の年月が経過しました。そこで築古で老朽化の進んだマンションが都市部を中心として、増加しつつあります

500万戸を超える日本全国のマンションの中で、1981年6月以前の旧耐震基準で建設されたものが約106万戸あるといわれています。

さらに1971年4月に耐震基準が見直されています。これ以前の旧・旧耐震基準で建設されているマンションは、18万戸あるといわれています。

耐震基準は改正するたびに厳しくなっていて、昔の耐震基準では震災クラスの地震が起きた場合老朽化も相まって、倒壊の危険性が高いです。

古い共同住宅の数が多い

このような老朽化したマンションで引き続き生活するためには、耐震補強などの大規模修繕が必要です。しかし大規模修繕をするためには、それなりの資金が必要です。

住人から修繕費用を徴収し、積み立てておく必要があります。いくら資金が必要で、どのくらいから積立資金を集めればいいか、専門的な知識が必要です。

そこでマンション管理士の必要性が出てきたわけです。

現状と将来性

マンション管理士はこのような建物修繕のようなハードが問題だけでなく、ソフトな問題も必要に応じて扱います。ソフトな問題の中でもニュースなどでしばしば報告されているのが、隣人トラブルです。

現在では日本人もライフスタイルが多様化しているので、騒音などの問題が起こりやすいです。

当事者同士では問題解決できない場合、マンション管理士が仲裁に入ることも出てくるでしょう。このようにマンション管理士に求められる比重は今後も高まりますから、資格取得しておけば活躍できるチャンスは十分あります

マンション管理士のニーズって高まるの?

マンション含め建物が時間の経過とともに劣化が進み、長く生活するためにはリフォーム・建て替えが必要になるでしょう。

日本の場合、築30年を超えているような物件が100万戸に到達しつつあるといわれています。このため、日本全国で今後建て替え問題が出てくるとみられています。

マンションの建て替え問題

建て替えが必要だけれども、実際に建て替えが行われているマンションはほとんどないのが現状です。

国土交通省では「マンション建て替えの実施状況」という調査を行っています。
その中で平成28年4月1日時点の建て替え準備中・実施中のマンションは25件です。工事完了しているものが227件ですから、合わせて252件です。

建て替えを行っているマンションは少ない

国土交通省の日本全国のマンションのストック戸数は平成28年末の段階で633万戸を超えているといいます。1棟当たりの個数は異なりますが、標準的な60戸と仮定すると、日本全国にマンションは10万棟程度になります。この計算に基づくと、マンションの建て替え率は全体の0.23%に過ぎないわけです。

建て替えがなかなか進まない理由として、2つのハードルをクリアする必要があるからです。

まずは区分所有法に基づき、建て替えをするためには区分所有者の4/5以上の賛成が必要です。

次に問題になるのは、建て替えにかかわる費用です。建て替え費用はマンションの規模によっても異なりますが、1000~2000万円が相場といわれています。これは基本住民が負担することになりますが、貯蓄に余裕がない、住宅ローン返済が終わっていない人が負担するのは難しいでしょう。

建て替えをしている事例は「等価交換」

建て替えしている数少ない物件を見てみると、等価交換を行っているケースがほとんどです。デベロッパーが老朽化したマンションの土地を買い取って、そこに新しくマンションを建設するスタイルです。

住民はマンションから一時的に出ていきますが、新しいマンションに住むことができます。お金を支払うことなく、新築のマンションを手に入れられるので応諾できるのです。

このようにマンションを建て替える・修繕するとなると、どこに依頼するか、どの部分を直すか、コストはいくらになるかを決めなければなりません。

しかしこのような問題を解決するためには、マンションに関する専門的な知識が必要です。マンション管理士は、このような知識やノウハウをたくさん持っていますのでニーズの高まる可能性は高いわけです。

空き家問題

少子高齢化によって、日本の人口は今後減少するとみられています。そこでニュースでも時折特集が組まれますが、空き家問題が今後深刻化するとみられています。2013年時点で、日本全国に820万戸の空き家がすでにあるといわれているほどです。

空き家をそのまま放置していると、どんどん劣化して崩れる危険性もあります。また不審者の隠れ家となる恐れもあり、治安の問題も出てくるでしょう。修繕などの対策が必要で、そこでマンション管理士の能力が求められるでしょう。

リノベーション物件の増加

現在売りに出ているマンションを見ると、「リノベーション済み」とか「リフォーム物件」と記載されているものが多いです。

これは今ある建物を必要に応じて手を加えながら、できるだけ長く利用する考え方が主流になりつつあるからです。

リフォームやリノベーションをしてマンションの資産価値を下げないようにするためには、長期的スパンの修繕計画を立てる必要があります。

そのほかにも資産価値を下げないためには、管理会社の質や共用スペースのマネジメント、管理規約の厳格化などが求められます。マンション管理士はいずれの知識・能力を持ち合わせているので、この側面からも将来的な需要は高い状態で推移するとみられています

まとめ

マンション管理士の資格を持っている人は、1万5000人程度しかいません。先に紹介したように、

  • 合格率が低い
  • 試験の難易度の高い
  • 関連法規や管理規約、建物の構造など幅広い知識を身に着ける必要がある

ためです。

しかしいったん資格取得できれば、幅広い知識を生かして活躍できます。管理会社で働いている人もいれば、独立して成功している人も見られます。

マンションが建設されて50年以上経過し、老朽化した物件も増えています。老朽化したマンションは立て替えるか、修繕するかの対策を講じる必要があります。

いずれにしても、綿密な計画を立てる必要があります。無理のない計画を立てるためには、マンション管理士の知識や経験が求められます

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